中尾勇守さんの言葉でとても印象に残ったものがありました。
自分らしく生きた結果、社会的に男性になっただけ。
中尾さんは、身体的な性別が女性でしたが、心は男性でした。
現在は性別適合手術を受け、戸籍上男性として生きておられます。
そのことについて、“女性から男性になった、というよりは、自分になった感じ。自分らしく生きた結果、社会的に男性になっただけ。”と言われたのが、とても印象的で、驚きでもありました。
性別を変えたからどうではなく、自分らしく生きてきた、これからも自分であるための流れの中にある。
そんな自分を社会的にみると男性となっただけで、自分が自分であることは変わりない。
何度も、“自分は環境に恵まれていた”とおっしゃっていました。
大学に行くまで、葛藤や悩むことがほとんどなく過ごされたそうです。
私はこれまで、LGBTQの方は社会から理解がなかったり差別を受けたりして、辛い思いをして生きておられると思い込んでいました。
もちろん、辛い思いをされた、されている方もおられると思いますが、
必ずしもそうではなく、特別視してることの方が余程傷つけているとわかりました。
なにも特別ではない。個性でしかない。
個性を認め合う環境って、無意識では作れなくて、意識しなければならないんだと。